Negotiation

ウーバーという配車アプリがあって、昨日から初めてみた。

スマホGPSで自分の近くにいるバイクか車を呼び、スマホで指定した目的地までの距離を自動的に算出された運賃で移動できるという仕組み。元居た会社の日本人上司はこのウーバーとそれと同じ機能のグラブという配車システムの話をよくしていた。そこまで絶賛するもんなのか、ってずっと思っていたので、実際どんなもんなのか、いざ使ってみたという訳。

昨日、友達が日本からやって来たので中心部で食事をし、帰りの夜遅く滞在先までウーバーを使った。小一時間車に乗っていた。見たこともない道を車は猛スピードで進む。スペイン旅行をした時、滞在先から空港までの移動中にタクシーの窓から観えたグラナダのまだ薄暗い朝の景色を思い出した。なんか、似ていた。ただ、今回は独りでしかも携帯の電池が切れ、危ない目にあってもどうしようもない、と不安の中なんとか無事に帰宅することが出来た。夜は独りだったら本物のタクシーに乗った方が安心なんじゃないかという感想。ちなみに、今日の朝もウーバーで今度はバイクを手配した。バイクは値段交渉がないので、外国人料金を取られる心配がなく、フツウに快適だった。

値段交渉や行き先の説明をする必要がない、のが配車アプリの良いところで、だから言葉が出来なくて現地の言葉を覚えようとしていないように見受けられる、上司のニッポン人は配車アプリを崇拝しているんだろうな、って思った。確かに、コミュニケーションが必要ないのは楽だけど、そうやって交渉から始まる交流が遮断され、近代化された日本のようになっていくのだろうか。

この国にいる、バスの車掌の仕事も機械が導入されれば、あと一.二年したらなくなるんだろう。インドの駅にいたポーターもエスカレーターの導入で少なくなったわけで、そうやって機械が人間の仕事を奪っていっているのは事実。それがいいことなのかどうなのか私には分からない。機械的で過度な接客が当たり前とされている日本の接客。お互いに対等な立場にたったところから始まる接客。値段交渉がいらない国が先進国?値段交渉が必要な国が発展途上国

たまには、バイクタクシーのおっさんに話かけて利用させてもらおう。値段交渉は心の余裕に比例するな。